現金出納帳の書き方【個人事業主向け2026年版】
記入例と青色申告での扱い
現金で経費を払ったり、現金で売上を受け取ったりする場面での帳簿の付け方を解説します。現金出納帳の基本的な書き方・記入例・青色申告ソフトでの管理方法まで、実務的に説明します。
現金出納帳とは
現金出納帳(げんきんすいとうちょう)とは、現金の入出金を日付順に記録した帳簿です。「今手元に現金がいくらあるか」を把握するためのもので、銀行振込やクレジットカードの取引は含みません。
現金で記録が必要な主な場面
- コンビニや文具店での現金払い(経費)
- 交通費の現金支払い(切符・バス代など)
- 現金での売上受け取り(クライアントからの現金払い)
- 事業主が自分の財布から事業費を立て替えた場合
現金出納帳の書き方・基本フォーマット
| 日付 | 摘要(内容) | 収入 | 支出 | 残高 |
|---|---|---|---|---|
| 1/1 | 前月繰越 | 30,000 | — | 30,000 |
| 1/8 | 技術書購入(新聞図書費) | — | 3,300 | 26,700 |
| 1/15 | 交通費(電車・打ち合わせ) | — | 820 | 25,880 |
| 1/20 | 事業主借(ATMから事業費用に補充) | 20,000 | — | 45,880 |
| 1/31 | 翌月繰越 | — | — | 45,880 |
※ 残高は常にプラスである必要があります。マイナスになる場合は記録漏れがあります。
よくある現金取引の記入例
ケース① コンビニで文房具を現金購入(¥550)
ケース② クライアントから現金で報酬を受け取り(¥50,000)
ケース③ 個人の財布から事業費を立て替えた(¥2,000)
※ 自分の財布からの補填は「事業主借」として収入側に記入します
ケース④ 現金を個人口座に入金した(¥30,000)
※ 事業の現金を個人口座に移す場合は「事業主貸」として支出側に記入します
エクセル vs 青色申告ソフト
| 方法 | 手間 | 自動集計 | 申告書との連動 |
|---|---|---|---|
| エクセル手作成 | 大(手動) | △ 自分で数式設定 | × 手動転記 |
| 青色申告ソフト(ひとり青色) | 小(仕訳入力のみ) | ◎ 自動 | ◎ 自動連動 |
青色申告ソフトでは仕訳を入力するだけで現金出納帳・総勘定元帳・損益計算書がすべて自動生成されます。
現金出納帳と預金出納帳の違い・使い分け
現金出納帳とよく一緒に使われるのが預金出納帳です。どちらも「お金の出入りを記録する補助簿」で書き方(日付・摘要・入金・出金・残高)は同じですが、記録する対象が違います。
現金出納帳
手元の現金の入出金を記録。財布・レジ・小口現金の動き。
預金出納帳
銀行口座の入出金を記録。振込入金・口座振替・引き落としの動き。
預金出納帳の記入例(普通預金):
| 日付 | 摘要 | 預入 | 引出 | 残高 |
|---|---|---|---|---|
| 7/1 | 前月繰越 | — | — | 200,000 |
| 7/10 | 売上入金(A社) | 50,000 | — | 250,000 |
| 7/25 | 通信費 引き落とし | — | 8,000 | 242,000 |
事業用の銀行口座を分けておくと、預金出納帳=通帳の動きとほぼ一致して記帳がラクになります(→ 事業用口座の分け方)。現金取引が少なく口座中心なら、現金出納帳より預金出納帳が主役。会計ソフトなら、どちらも仕訳入力から自動生成されます。
よくある質問
個人事業主は現金出納帳をつける義務がありますか?
青色申告を行う個人事業主は帳簿の作成が義務です。現金での取引がある場合、現金出納帳(または現金勘定の仕訳帳)での記録が求められます。
現金出納帳はエクセルで作っても大丈夫ですか?
はい、エクセルで作成しても問題ありません。ただし青色申告ソフトを使えば仕訳入力から現金出納帳が自動生成されるため、手入力の手間が省けます。
現金出納帳の保存期間は何年ですか?
青色申告の帳簿書類の保存期間は7年(一部5年)です。現金出納帳を含む主要帳簿は7年間の保存が義務です。電子データでの保存も要件を満たせば認められます。
クレジットカード払いは現金出納帳に記録しますか?
クレジットカードは現金ではないため、現金出納帳ではなく口座出入金の仕訳で管理します。カードの引き落とし時に「普通預金 / 未払金」等で処理します。現金出納帳には現金の動きのみ記録します。
現金出納帳と預金出納帳の違いは何ですか?
現金出納帳は手元の現金、預金出納帳は銀行口座の入出金を記録する補助簿です。書き方(日付・摘要・入金・出金・残高)は同じで、対象が現金か預金かが違うだけです。口座中心で現金取引が少ない事業なら、預金出納帳が主役になります。会計ソフトを使えばどちらも仕訳入力から自動生成されます。
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あおい
ひとり青色 開発者
法務関係の仕事をしながら副業を始め、確定申告が必要になったことをきっかけに青色申告ソフトを自作。月額制ソフトの年間コストに疑問を持ち、買い切り型の「ひとり青色」を開発・公開。