フリーランス開業の全手順チェックリスト【2026年版】
開業届から青色申告・社会保険まで
会社を辞めてフリーランスになる・副業を本格化させて開業する——そう決めたとき、何から手をつければいいか迷う方は多いです。このページでは、フリーランス開業に必要な手続きをやるべき順番に整理したチェックリスト形式でまとめました。
開業前にやること(退職〜開業当日)
退職日・開業日を決める
月末退職が社会保険の観点からお得なケースが多いです。開業日は任意(領収書の起算点になります)。
事業用PC・機材の準備
開業前に購入した場合でも「開業費」として計上可能です(開業日に一括または償却)。
事業用銀行口座を開設する(任意)
プライベートと事業の口座を分けると帳簿管理が大幅に楽になります。屋号名義の口座も作れます。
開業直後にやること(開業から2週間以内)
開業届を税務署に提出(開業から1ヶ月以内)
「個人事業の開業・廃業等届出書」をe-Taxまたは税務署窓口へ提出。e-Tax(マイナポータル経由)で自宅から提出できます。
青色申告承認申請書を提出(開業から2ヶ月以内)
開業届と同時に提出するのが最も確実です。この申請書を提出しないと、その年の確定申告で青色申告特別控除(最大65万円)が受けられません。
国民健康保険に加入(退職後14日以内)
会社を退職した場合、退職後14日以内に市区町村の窓口で手続きします。持参するもの:退職証明書または離職票、マイナンバーカード。
国民年金の種別変更手続き(退職後14日以内)
厚生年金から国民年金(第1号被保険者)への変更手続きを市区町村またはねんきんネットで行います。配偶者がいる場合は第3号→第1号への切り替えも確認。
開業後1〜3ヶ月以内にやること
青色申告ソフト(帳簿ソフト)を導入する
開業日からすべての収支を記録する習慣をつけましょう。後からまとめて入力するより、日々記録する方が楽で正確です。
領収書・請求書の管理方法を決める
電子帳簿保存法に対応した形式(電子データのまま保存)を推奨します。スキャンしてクラウド保存するだけでOKです。
インボイス(適格請求書)登録の要否を検討
法人・課税事業者との取引が多い場合は登録を検討。個人向け(BtoC)中心なら不要なケースがほとんどです。
小規模企業共済への加入を検討
月1,000〜70,000円を積み立て、全額所得控除になる個人事業主向けの退職金制度です。節税効果が非常に高いのでおすすめです。
開業初年度の税金スケジュール
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1月〜3月 | 前年分の確定申告(初年度は開業以降の収支のみ) |
| 6月 | 住民税の納付書が届く(前年分) |
| 7月・11月 | 予定納税(前年の所得税が15万円以上の場合) |
| 翌年2〜3月 | 確定申告・所得税の納付 |
開業届と青色申告承認申請書の提出方法
e-Tax(マイナポータル)で提出
- マイナンバーカード必要
- 24時間いつでも提出可能
- 控えが電子データで保存可能
- 税務署に行く必要なし
税務署窓口または郵送
- マイナンバーカード不要
- 控えに受付印を押してもらえる
- 郵送の場合は控え用に切手同封
- 書き方で不明な点は窓口で確認可
よくある質問
会社員のまま副業で開業届を出せますか?
はい、会社を辞めなくても開業届を出せます。副業が継続的・反復的に行われている場合は「事業所得」として扱えます。ただし会社の就業規則で副業が禁止されていないか確認が必要です。また、副業収入が増えた場合の住民税増額で会社に副業がバレるリスクがあります。
屋号は必ず必要ですか?
屋号は任意です。なくても開業届は提出できます。屋号があると銀行口座・名刺・請求書に使えるため、取引先への印象が良くなることがあります。後から変更・追加も可能です(税務署に変更届を提出)。
配偶者を専従者にすることはできますか?
青色申告の場合、配偶者や親族を「青色事業専従者」として届け出ることで、支払った給与を経費にできます(専従者給与)。「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出し、実態に応じた給与を支払う必要があります。白色申告では専従者控除として一定額の控除のみ可能です。
関連記事
あおい
ひとり青色 開発者
法務関係の仕事をしながら副業を始め、確定申告が必要になったことをきっかけに青色申告ソフトを自作。月額制ソフトの年間コストに疑問を持ち、買い切り型の「ひとり青色」を開発・公開。