親・高齢者を扶養に入れる方法【2026年版】
個人事業主の扶養控除と社会保険の扱い
親の老後の生活を支えている個人事業主・フリーランスの方は、確定申告で扶養控除を申告することで大きな節税になります。条件・控除額・年金受給者の判断方法・社会保険との違いを解説します。
親を扶養に入れる際の控除額
| 区分 | 所得税控除額 | 住民税控除額 | 節税目安(税率20%) |
|---|---|---|---|
| 一般扶養親族(16〜69歳) | 38万円 | 33万円 | 約10.9万円/年 |
| 老人扶養親族(70歳以上・別居) | 38万円 | 33万円 | 約10.9万円/年 |
| 同居老親等(70歳以上・同居) | 58万円 | 45万円 | 約16.6万円/年 |
扶養に入れる条件
年金受給者の所得判定(重要)
| 年齢 | 公的年金控除 | 扶養可能な年金収入上限 |
|---|---|---|
| 65歳以上 | 110万円 | 158万円以下 |
| 65歳未満 | 60万円 | 108万円以下 |
年金以外に収入がある場合はそれも合算して判定します。
確定申告書への記入方法
確定申告書(第一表)の「扶養控除」欄に記入
「所得から差し引かれる金額」の「扶養控除」欄に控除額を記入。青色申告ソフトなら自動計算されます。
第二表の「扶養親族」欄に親の情報を記入
扶養親族の氏名・続柄・生年月日・所得見積額(48万円以下であれば0または実際の金額)を記入します。
同居・別居の区分を正確に記入
70歳以上の親の場合、同居か別居かによって控除額が変わります(同居:58万円、別居:38万円)。同居の場合は「同居老親等」に丸をつける。
注意:個人事業主は社会保険の「扶養」が使えない
所得税の扶養控除 ≠ 社会保険の扶養
会社員(健康保険加入者)なら、収入の少ない親を「社会保険の扶養家族」にすることで親の国保料をゼロにできます。しかし個人事業主(国民健康保険加入者)にはこの制度がありません。
- 個人事業主が親を扶養に入れる場合:所得税の扶養控除(税金が安くなる)のみ適用。親は自分で国保に加入する必要あり。
- 法人化(会社設立)した場合:社会保険に加入できるため、収入の少ない親を健康保険の扶養に入れることが可能。
よくある質問
別居の親でも扶養に入れますか?
はい、別居していても定期的に仕送りをして生計を一にしていれば扶養控除の対象になります。ただし70歳以上の親は同居の場合(同居老親等:58万円控除)と別居の場合(老人扶養親族:38万円控除)で控除額が異なります。仕送りの振込記録を保存しておきましょう。
兄弟で親の扶養を分担できますか?
1人の親を複数の子どもが同時に扶養控除の対象にすることはできません。誰が扶養に入れるかを家族内で決めてください。節税効果が最大化されるのは税率が最も高い人が扶養に入れた場合です。
年金をもらっている親でも扶養に入れますか?
年金収入があっても、65歳以上なら年金収入158万円以下(110万円の控除後48万円以下)であれば扶養に入れられます。年金以外の収入(パート収入等)がある場合は合算して判断します。
親を扶養に入れた翌年の国保料にも影響しますか?
はい。扶養控除によって課税所得が下がると、翌年の国民健康保険料も連動して下がります。所得税・住民税の節税に加えて国保料も削減されるため、実質的な節税効果は控除額×税率より大きくなります。
親が施設入所している場合でも扶養控除は受けられますか?
介護施設に入所している場合でも、費用を主に負担しているなど「生計を一にしている」実態があれば扶養控除を受けられます。ただし施設の費用を親自身の年金・資産で賄っている場合は生計が別とみなされる可能性があります。
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あおい
ひとり青色 開発者
法務関係の仕事をしながら副業を始め、確定申告が必要になったことをきっかけに青色申告ソフトを自作。月額制ソフトの年間コストに疑問を持ち、買い切り型の「ひとり青色」を開発・公開。