青色申告65万円控除の受け方
【フリーランス・個人事業主向け完全ガイド2026年】
青色申告には最大65万円の特別控除があります。これを活用すると所得税・住民税が大幅に軽減されますが、条件を満たさないと10万円控除しか受けられません。このページでは、65万円控除を正しく受けるための条件・手順を初心者にもわかりやすく解説します。
65万円控除を受けるための3つの条件
次の3つをすべて満たす必要があります。1つでも欠けると55万円(または10万円)控除になります。
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1
青色申告の届け出をしていること
税務署に「青色申告承認申請書」を提出済みであること。開業届と同時に提出するのが一般的です。まだ提出していない場合は、開業から2ヶ月以内に手続きが必要です。
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2
複式簿記で記帳していること
家計簿のような「単式簿記」ではなく、借方・貸方を使った「複式簿記」で1年間記帳していること。青色申告ソフトを使えば、専門知識がなくても複式簿記の形式で記録できます。
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3
e-Taxで電子申告すること(または電子帳簿保存)
紙の申告書を税務署に持参・郵送した場合は65万円ではなく55万円控除になります。e-Tax(国税電子申告・納税システム)を使って電子申告することで、65万円控除が適用されます。
控除額と節税効果の比較
| 控除方式 | 控除額 | 主な条件 | 節税効果※ |
|---|---|---|---|
| 65万円控除 | 65万円 | 複式簿記+e-Tax申告 | 約97,500円 |
| 55万円控除 | 55万円 | 複式簿記+紙申告 | 約82,500円 |
| 10万円控除 | 10万円 | 単式簿記 | 約15,000円 |
※課税所得300万円・税率15%で試算。実際の節税額は所得・控除状況により異なります。
複式簿記とは?(初心者向け解説)
複式簿記とは、1つの取引を「借方(左)」と「貸方(右)」の2つの側面から記録する方法です。すべての仕訳は借方合計と貸方合計が必ず一致するため、記帳ミスを自動的に検出できます。
例1:売上10,000円を現金で受け取った
| 借方(増えたもの) | 貸方(原因) |
|---|---|
| 現金 ¥10,000 | 売上高 ¥10,000 |
→ 現金が10,000円増えた。その理由は売上が立ったから。
例2:仕事用の文房具3,000円を現金で支払った
| 借方(費用の発生) | 貸方(減ったもの) |
|---|---|
| 消耗品費 ¥3,000 | 現金 ¥3,000 |
→ 消耗品費(経費)が3,000円発生した。その分、現金が減った。
ひとり青色では、借方・貸方の科目はプリセットから選ぶだけです。複式簿記の仕組みを深く理解していなくても、記帳を進められます。
青色申告の届け出の手順
開業届+青色申告承認申請書を提出
どちらも国税庁の「e-Tax」またはマイナポータル経由でオンライン提出、もしくは税務署の窓口で提出できます。書類はA4各1枚で、記入欄も多くありません。
提出期限に注意
青色申告承認申請書の提出期限は、開業日から2ヶ月以内です(1月1日〜1月15日に開業した場合はその年の3月15日まで)。期限を過ぎてしまうと、その年は10万円控除しか受けられません。
e-Tax申告の方法
65万円控除を受けるにはe-Taxでの電子申告が必要です。以下の2つの方式から選べます。
マイナンバーカード方式
マイナンバーカード+スマートフォン(またはICカードリーダー)で本人認証します。セキュリティが高く、手続きの証明能力も強い方式です。
ID・パスワード方式
税務署の窓口で発行してもらうID・パスワードを使って認証します。マイナンバーカードなしで始められるため、手軽に利用できます。
ひとり青色で65万円控除を受ける手順
ひとり青色を使えば、次の5ステップで65万円控除の申告が完了します。
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1
設定で「65万円控除」を選択
アプリを起動したら、設定ページの「控除方式」で「65万円控除(複式簿記)」を選びます。氏名・屋号・所轄税務署なども同じ画面で設定できます。
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2
1年分の仕訳を入力
売上・経費の取引を仕訳入力画面から日々記帳します。銀行・カードの明細CSVをインポートして一括取り込みすることも可能です。
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3
決算書をプレビューして確認
仕訳が完了すると、青色申告決算書(損益計算書・貸借対照表)が自動で生成されます。数値に誤りがないか確認しましょう。
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4
e-Taxの確定申告書作成コーナーに転記
ひとり青色が出力した決算書の数値を、国税庁「確定申告書等作成コーナー」の青色申告決算書フォームに入力します。「青色申告特別控除」欄に65万円と入力します。
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5
e-Taxで送信して完了
マイナンバーカードまたはID・パスワード方式で電子署名し、e-Taxで送信します。送信が完了すると65万円控除が適用された申告が受け付けられます。
あおい
ひとり青色 開発者
法務関係の仕事をしながら副業を始め、確定申告が必要になったことをきっかけに青色申告ソフトを自作。月額制ソフトの年間コストに疑問を持ち、買い切り型の「ひとり青色」を開発・公開。同じ悩みを持つフリーランス・個人事業主に届けたいと思っています。