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経費・節税 2026年3月更新

個人事業主の経費一覧【2026年版】認められるもの・ならないものを完全解説

「これって経費になる?」と迷ったことはありませんか?個人事業主・フリーランスが確定申告で計上できる経費を、50項目超の一覧表で整理しました。 按分計算のやり方や、よくある「グレーゾーン」の判断基準も解説します。

目次

  1. 1. 経費とは?税法上の定義
  2. 2. 経費として認められる主な項目一覧
  3. 3. 家事按分とは?自宅兼事務所・スマホの按分方法
  4. 4. グレーゾーンの経費:判断のポイント
  5. 5. 経費にならないもの
  6. 6. 領収書・証憑の保存ルール
  7. 7. 青色申告で経費をさらに有利に
  8. 8. 経費管理をラクにするツール

1. 経費とは?税法上の定義

所得税法上、個人事業主が計上できる経費は「事業遂行上、必要な費用」です。正確には「必要経費」と呼ばれ、収入から差し引くことで課税される所得を減らせます。

計算式:事業所得 = 売上 − 必要経費 − 青色申告特別控除

たとえば売上500万円、経費150万円の場合、課税所得は350万円(青色65万円控除を使えば285万円)になります。経費を正しく計上することは、合法的な節税の第一歩です。

ポイント

「事業に関係する支出か」が判断軸です。プライベートの費用は計上できませんが、事業と私用に共通する費用は家事按分で一部を経費にできます。

2. 経費として認められる主な項目一覧

よく使われる勘定科目ごとに整理します。

売上原価・仕入れ

項目勘定科目可否
商品・材料の仕入れ仕入高
製造に使う資材・消耗品消耗品費 / 仕入高
外注・業務委託費外注費

通信費

項目勘定科目可否
事業専用スマホ・携帯電話料金通信費
私用兼用スマホの通話・通信費通信費(按分)△按分
インターネット回線(自宅)通信費(按分)△按分
事業用メール・ドメイン費用通信費
切手・宅配便(事業用)通信費

交通費・旅費

項目勘定科目可否
電車・バス(打合せ・取材)旅費交通費
タクシー(業務上)旅費交通費
高速道路代(業務上)旅費交通費
ガソリン代(事業用車)車両費 / 旅費交通費
ガソリン代(自家用兼用)車両費(按分)△按分
出張中の宿泊費(妥当な範囲)旅費交通費
プライベートの旅行費用×

地代家賃

項目勘定科目可否
事務所・店舗の家賃地代家賃
自宅兼事務所の家賃地代家賃(按分)△按分
コワーキングスペース利用料地代家賃
駐車場代(事業用)地代家賃

広告宣伝費

項目勘定科目可否
Web広告(Google・SNS広告)広告宣伝費
チラシ・名刺作成費広告宣伝費
ホームページ制作・維持費広告宣伝費
SNSアカウントの運用費(代行)広告宣伝費

消耗品費・備品

項目勘定科目可否
文房具・事務用品消耗品費
PC・タブレット(10万円未満)消耗品費
PC・タブレット(10万円以上)工具器具備品(減価償却)△減価償却
プリンタ・スキャナ消耗品費 / 工具器具備品
デスク・椅子(事業用)消耗品費 / 工具器具備品
ソフトウェア・アプリのサブスク消耗品費 / 通信費

接待交際費

項目勘定科目可否
取引先との会食・接待接待交際費
取引先へのお中元・お歳暮接待交際費
同業者との情報交換(業務関連)接待交際費△要判断
友人・家族との食事×

新聞図書費・研修費

項目勘定科目可否
業務関連の書籍・雑誌新聞図書費
業務関連のオンライン講座・セミナー研修費
資格取得費(業務に直結)研修費△要判断
業界紙・専門誌の定期購読新聞図書費

水道光熱費

項目勘定科目可否
事務所の電気・水道・ガス代水道光熱費
自宅兼事務所の電気代水道光熱費(按分)△按分

損害保険料・その他

項目勘定科目可否
事務所・店舗の火災保険料損害保険料
業務用車の自動車保険料損害保険料
PL保険・賠償責任保険損害保険料
税理士・社労士への報酬支払手数料
銀行振込手数料(事業用)支払手数料
クレジットカード年会費(事業用)支払手数料
青色申告会・商工会の会費諸会費

3. 家事按分とは?自宅兼事務所・スマホの按分方法

事業とプライベートで共通して使う費用(家賃、光熱費、スマホ代など)は、事業割合に応じた部分だけを経費にできます。これを「家事按分(かじあんぶん)」といいます。

自宅兼事務所の家賃・光熱費の按分

一般的な按分方法は床面積比です。

計算例:家賃10万円、自宅70㎡ / うち仕事部屋14㎡の場合

事業割合 = 14㎡ ÷ 70㎡ = 20%

経費に計上できる金額 = 10万円 × 20% = 2万円

※税務署は50%以下を目安に見ています。事業割合が高すぎると調査の対象になることがあります。

スマホ代の按分

1台のスマホを事業・私用に兼用している場合、通話記録・通信ログから使用割合を算出します。目安として事業50%・私用50%など合理的な割合で按分し、根拠を記録しておきましょう。

按分根拠の記録が重要

税務調査では「なぜその割合か」を問われます。作業日誌や通話ログをもとに算出した根拠をメモとして残しておくと安心です。

4. グレーゾーンの経費:判断のポイント

「経費になるかどうか迷う」ものの多くは、「事業との関連性を説明できるか」が判断基準です。

カフェ代

作業場所として利用した場合は経費(会議費・消耗品費)になります。ただし「仕事に集中するため」という個人的動機だけでは弱い。領収書に「誰と何のため」を書いておくと根拠になります。

服・衣装代

仕事着・ユニフォームなど事業専用であれば経費になります(消耗品費)。スーツは「日常的にも着用できる」として否認されるケースが多いです。

自動車(自家用兼用)

走行距離に占める業務比率で按分します。運転日誌をつけて「〇月〇日、○○へ打合せ、△km」と記録しておくと根拠になります。

趣味・娯楽の費用

ライター・カメラマン・コンテンツクリエイターなど「取材・体験が直接コンテンツになる」職種は、娯楽費が経費として認められるケースがあります。ただし過度な計上は税務リスクになるため、事業との関連を明確に説明できるものに限定しましょう。

5. 経費にならないもの

項目理由
所得税・住民税・国民健康保険料税金・社会保険料は必要経費不可(国民健保は社会保険料控除で対応)
国民年金保険料社会保険料控除で対応(経費ではなく控除)
家族・自分への給与(白色申告)白色では専従者給与は原則不可。青色なら届出で可能
罰金・科料・反則金公序良俗違反として経費不可(交通違反の反則金も)
事業と無関係なプライベート支出家族旅行・趣味・生活費など
事業開始前に購入したもの開業日以前の支出は原則不可(一部例外あり)

6. 領収書・証憑の保存ルール

経費を計上するには、支出の証拠(証憑)が必要です。確定申告書に添付する必要はありませんが、税務調査に備えて保存が義務付けられています。

保存期間

書類の種類保存期間
帳簿(仕訳帳・総勘定元帳など)7年
領収書・請求書・契約書7年(欠損金がある年度は10年)
棚卸表7年

電子保存(スキャン)でOK

2022年の電子帳簿保存法改正により、紙の領収書をスマホで撮影してデータ保存することが一定の要件のもとで認められています(電子取引データは電子保存が義務)。

領収書がない場合

交通費(ICカード)や少額の支払いは領収書がないケースも。出金伝票を自分で作成し、日付・金額・支払先・目的を記録しておけば証拠になります。

7. 青色申告で経費をさらに有利に

青色申告には、白色申告にはない経費関連のメリットがあります。

青色申告特別控除(最大65万円)

複式簿記で記帳し、e-Taxで申告すると、所得から最大65万円を控除できます。これは経費ではありませんが、実質的に65万円分の節税効果があります。 → 65万円控除の詳細はこちら

少額減価償却資産の特例(30万円未満)

青色申告者は、取得価額30万円未満の資産を全額即時償却できます(年間300万円まで)。白色申告では10万円未満しか一括計上できないため、PCや高額機材の取得時に大きな差が出ます。

青色専従者給与

家族に仕事を手伝ってもらっている場合、届出を出せば実際に支払った給与を経費にできます。白色申告の専従者控除(最大86万円)と比べて大幅に有利になるケースがあります。

純損失の繰越控除(3年間)

赤字が出た年の損失を、翌年以降3年間繰り越して黒字と相殺できます。スタートアップ期や設備投資年に特に有効です。

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8. 経費管理をラクにするツール

経費管理で大切なのは「都度記録する習慣」「適切なツール」の組み合わせです。

支払いの記録方法

青色申告ソフトを使えば自動で帳簿ができる

仕訳を入力するだけで、総勘定元帳・損益計算書・貸借対照表が自動生成されます。紙で帳簿をつける時代は終わりました。 ひとり青色は月額なし・データ完全ローカル保存で、クラウド型の年間コストを気にせず使い続けられます。

経費管理の年間スケジュール

時期やること
毎月(理想)仕訳入力・領収書整理・通帳照合
12月末年末調整・棚卸・固定資産確認
1月前年分の仕訳の確認・締め作業
2〜3月確定申告書作成・e-Tax提出(3月17日まで)

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、税務上の判断は税理士にご相談ください。

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あおい

あおい

ひとり青色 開発者

法務関係の仕事をしながら副業を始め、確定申告が必要になったことをきっかけに青色申告ソフトを自作。月額制ソフトの年間コストに疑問を持ち、買い切り型の「ひとり青色」を開発・公開。